デジタル世界に即した統治システムを
―― 社会・経済のデジタル化を恩恵とするには
Globalization 4.0: A New Architecture for the Fourth Industrial Revolution
2019年3月号掲載論文
保護主義は解決策にはならない。本当の課題は、物理的な製品の生産と取引の重要性が年を追う毎に低下し、今後のグローバル経済で重視される競争上の優位が、低コスト生産ではなく、イノベーション、ロボット化、デジタル化の能力に左右されるようになることだ。そして、今後のグローバルな統合は国家間のデジタル及び仮想システムの接続、これに関連するアイデアとサービスの流れに依存するようになる。これがグローバル化4・0の中核だ。しかし一方で、デジタル化は問題も伴っている。格差を拡大しているだけでなく、いまや人間ではなくアルゴリズムが、われわれが(ネットで)見るものと読むものを決めている。現状の課題への対応に成功するか、失敗するかが、次世代の生活の質を左右することになる。
- グローバル化潮流へ対応
- 進化のパラドックス
- グローバル化4・0
- 新秩序の試金石
- 新しいグローバルな統治を
- 主要な指針
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